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星とか面白いこととか

大学生です。星撮ったり思いついたこと書いたりします。たまにロードバイクで遠くに行ったりします

歌詞に「ドア」「扉」を多用するBUMP OF CHICKENとその解釈

どうも。bump好きの大学生です。

これを読んでる皆さんはおそらくbump好きだし、bump好きなら多分全曲聴いたことあるはずだと思ってるのでその上でこれを書いてます。

 

最近気づいたんですけど、bumpってやたら「ドア」「扉」を使ってる印象があります。「そのドアに鍵はない」や「そうやって作った頑丈な扉」であったり。

 

今回は、そんな「扉」や「ドア」を使用している曲を見ていくことで、その曲たちにある共通点を明らかにしてみました。

 

目次です。

1.ラフメイカー

2.車輪の唄

3.プレゼント

4.虹を待つ人

5.太陽

6.同じドアをくぐれたら

 

 

1.ラフメイカー

最初に、該当箇所の歌詞を引用します。

 

ドアを挟んで背中合わせ しゃっくり混じりの泣き声

膝を抱えて背中合わせ すっかり疲れた泣き声

今でもしっかり俺を 笑わせるつもりか ラフ・メイカー

今ではアンタを 部屋に入れてもいいと思えたが

困った事にドアが開かない 溜まった涙の水圧だ

そっちのドアを押してくれ 鍵なら既に開けたから

ウンとかスンとか言ってくれ

逆側の窓の割れる音 鉄パイプ持って泣き顔で

「アンタに笑顔を持って来た」 

 

以上が引用になります。ラフメイカーはご存知に通り、泣いている「僕」と笑わせたい「ラフメイカー」の二者によって成り立っています。

なかなかドアを開けない「僕」を見て泣き出す「ラフメイカー」。""ドアを挟んで背中合わせ""というのは文字通りの意味です。ここで出てくるドアは、「僕」と「ラフメイカー」の距離を表します。

""困った事にドアが開かない 溜まった涙の水圧だ""、この描写からも、ドアは二人の距離を表しています。ここでいう距離は、精神的距離よりかは物理的距離のことでしょう。

 

""逆側のの割れる音""、たぶんこれが一番大事です。「ドア」が開かないから「窓」を割ってくる。部屋の入り口は窓だけではないという意味ですね。

余談ですが、「同じドアをくぐれたら」では""窓のない部屋""という歌詞があります。そのことからも分かるように、藤原はドアの対義語を窓としたということでしょう。

 

まとめ

ラフメイカーにおけるドアは、僕とラフメイカーの物理的距離を示す現実的な意味でのドア。

 

 

2.車輪の唄

以下、引用です。

響くベルが最後を告げる 君だけのドアが開く

何万歩より距離のある一歩 踏み出して君は言う

泣いてただろう あの時 ドアの向こう側で

顔見なくてもわかってたよ 声が震えてたから

 引用おわり。車輪の唄はかなりの人気曲かと思います。徹底した風景描写も人気のひとつかなって考えてます。

正直、車輪の唄は今回に関してはあまり深堀りするような内容はありません。

""君だけのドアが開く""これが一番重要です。ドアは誰しもが通れる訳ではなく、一人一人専用のドアがあります。同じドアをくぐれたらにも、""もう気付いただろう 僕に君のドアは見えない""とあります。

 

車輪の唄も、一見したら普通の風景描写としてのドアですが、こうして多角的に着目すると「車輪の唄で一番伝えたかったのは、""君だけのドア""ということではないのか」という説も出てきます。bumpの場合、一曲一曲にとらわれず、広い視点での歌詞解釈のほうが有効かもしれません。

 

まとめ

車輪の唄におけるドアは、風景描写としての物理的距離という役割のほかに、ドアは""他人のためのドアを僕は開けることができない""ということも同時に表していると考えらます。

 

 

3.プレゼント

まずは引用から。

そうやって作った 頑丈な扉

この世で一番固い壁で 囲んだ部屋

どころが孤独を望んだ筈の 両耳が持つのは

この世で一番柔らかい ノックの音 

このままだっていいんだよ 勇気も元気も生きる上では

無くて困るものじゃない あって困ることの方が多い

でもさ 壁だけでいい所に わざわざ扉作ったんだよ

嫌いだ 全部 好きなのに

 

 この曲は、前の二曲に比べて抽象的になっています。前二曲が実在する部屋のドアや電車のドアを表していたのに対して、この曲は(この曲以降に紹介する曲も)、精神的な意味での「扉」であると考えられます。

""そうやって作った頑丈な扉  この世で一番固い壁で囲んだ部屋""ここでいう部屋は心の中の部屋で実在しません。つまり""頑丈な扉""は心を閉ざしていることのメタファーです。

 

「ドア」も「扉」も本質的な意味に変わりはないと考えられ、精神的な部屋を題材にしているなら、扉は自分の中身をさらけだすために必要な扉であるし、""この世で一番柔らかい ノックの音""というのは、隠した自分を見つけてくれる「君」の登場を待ちわびているということのメタファーであると考えられます。そのことは""壁だけでいい所にわざわざ扉作ったんだよ""ということからも見て取れます。

 

まとめ

プレゼントにおける扉(ドア)は、精神的な扉のメタファーであり、さらに部屋を作った上で扉を作ったということは、隠した自分を見つけてくれる「君」の登場を待ちわびていることが見てわかる。

 

 

4.虹を待つ人

引用です。

 

言えないままの痛みが そっと寄り添って歌う

使い古した感情は 壊れたって動く

見えない壁で囲まれた部屋 命に触れて確かめている

そのドアに鍵は無い

開けようとしないから 知らなかっただけ

初めからずっと自由

まず、""見えない壁で囲まれた部屋""ですが、一個前のプレゼントでも出てきた ""この世で一番固い壁で 囲んだ部屋""と意味的にはほぼ一致することがわかります。さらに""そのドアに鍵は無い""というのもプレゼントの""壁だけでいい所に わざわざ扉作ったんだよ""とほぼ一致します。

虹を待つ人とプレゼントから分かる、藤原が伝えようとしてる共通点は「人間誰しも本当の自分を自分の中の部屋に隠してるけど、その部屋には扉だってあるし、鍵もないし、誰かからノックされるのを待っている」ということです。

 

まとめ

虹を待つ人とプレゼントの扉(ドア)や部屋という単語の意味が、比喩の観点から一致しています。

 

 

5.太陽

引用です。

二度と朝には出会わない 窓の無い部屋で動物が一匹

ドアノブが壊れかけていて 触れたら最後 取れてしまいそうだ

もう一度 朝と出会えるなら 窓の無い部屋に 人間が一人

ドアノブが壊れかけていて

取れたら最後 もう出られはしない

出れたら最後 もう戻れはしない

 この曲は正直よく意味わかってないので(解釈という意味)、詳しいことは言えませんが、主人公(歌詞の視点)の人が""窓の無い部屋""にいてその部屋は""ドアノブが壊れかけていて""というわけです。

この曲は前二曲とは少し雰囲気が違う。虹を待つ人とプレゼントは部屋に閉じこもっていて且つドアに鍵をかけていなかったりなんだかんだ助けを歓迎(?)していた。一方、太陽は少し違います。

君のライトを壊してしまった 窓の無い部屋に来て欲しかった

それが過ちだと すぐに理解した

僕を探しに来てくれてた 光の向こうの君の姿が

永遠に見えなくなってしまった

それが見たかったんだと気付いた

 上の引用にあるように、確かに""窓の無い部屋に来て欲しかった""と言っています。しかし、窓もなければドアノブは壊れかけていて""取れたら最後 もう出られやしない""とあります。助けを呼んでる割には、プレゼントやラフメイカー、虹を待つ人のように部屋に人を招く状態になっていない。 部屋に閉じこもっていて、でも本当は助けて欲しいが、部屋に来てほしくない。ということがわかるります。部屋に来て欲しいのならばドアノブは壊れかけていないはずであるからです。

 

まとめます。ラフメイカー、車輪の唄は物理的な意味でのドア」。プレゼント、虹を待つ人は精神的な意味でのドアであり、君に助けてもらう準備ができている状態」。太陽は「精神的な意味でのドアであり、しかし君に助けてもらう準備ができていない状態」。

 

まとめ

太陽のドア(ノブ)は、精神的な意味でのドアであり、君に助けに来て欲しいが、助けてもらう環境が整っているとは言い難い状態です。

 

 

6.同じドアをくぐれたら

これで最後の曲です。ラスボス。

もう 気付いたろう 目の前のドアの鍵を

受け取れるのは 手の中がカラの時だけ

手に入れる為に捨てるんだ 揺らした天秤が掲げた方を

こんなに簡単な選択に いつまでも迷う事はない

その涙と引き換えにして 僕らは 行ける

もう気付いただろう 僕に君のドアは見えない

同じドアをくぐれたらーー と願っていたよ

さぁ 時は来た 繋いだ手を離すんだよ

カラになった手で それぞれの鍵を受け取ろう

 今まで見てきた視点で解釈していくと、精神的な意味での「部屋」であり、また、鍵をうけとろうとしているという事から部屋から出ようとしているという事が分かります。

しかし、鍵を手に入れる為には捨てなければいけない。(=""手に入れる為に捨てるんだ"")。また""もう気付いただろう僕に君のドアは見えない""という部分は""君だけのドアが開く""という車輪の唄と似た意味です。手に入れる為に捨てなけらばならない事に気付いていて、僕に君のドアは見えないという事にも気付いている。つまり、部屋から出ようとしているのです。そういう意味では「太陽の部屋の外に出る決心がついた状態」と言えます。

 

さいごに

タイトルにもある""同じドアをくぐれたら""ですが、歌詞の中にも""それぞれの鍵を受けとろう""というフレーズがあるように、同じドアをくぐることはできません。理想(タイトル)と現実(歌詞)を対比しているようにも取れます。

 

少し話が逸れますが、同じドアをくぐれたらという曲はロストマンとよく似ています。

marimofmof.hatenablog.jp

 

「ドア」「扉」にまつわる曲の総まとめの曲が同じドアをくぐれたらだと思うし、ロストマンも作詞に相当の時間を費やしているだけあって非常に深いテーマで展開されている曲です。

同じドアをくぐれたらとロストマンが似ているのは、同じ時期に作られたからだという考えもできますが、藤原が本当に伝えたいからこそ、別の視点で書いたのに似た意味を持っているという考え方がしっくりきます。

殻に閉じこもるのも自分だし、そこに鍵をかけるのも扉を作るのも、窓を作るのも自分である。そしてその部屋を出るのも自分自身であり、君と一緒に僕は同じドアをくぐることはできない。

 

藤原が書く歌詞は、一度たりとも「根拠の無い自信(君なら出来る!自信を持って!)」という内容が無い。自分という現実を肯定して後で、そのあとの未来や今について言っているだけであり、自分の中で完結するような曲が多いです。

 

通常、歌詞解釈は一曲ごとにすることが多いですが、今回「ドア」「扉」というキーワードに注目して解釈をしてみました。同じキーワードが使われているので、やはり同じような世界観の歌詞でまとまっていました。これを読んだbump好きのみなさんもこういう感じで解釈していくと面白いと思います。僕は結構おもろかったです。